【低音出すぎ】ブーミーなギターの音を解消するまでに試した全てのこと

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自分のギターの音の低域が妙に出すぎている気がして、どうしたものかと悩んでいた時期があります。

練習スタジオやライブハウスだと分かりづらいのですが、自宅のDAWで録音作業などをしていると、低音だけがやけに膨らむ感じで、あまり良いサウンドとは思えないわけです。

いったい何がいけないのか、あれこれ試して悪戦苦闘の日々…。ところが、ある日突然、拍子抜けするぐらいあっさりと解決したのです。

この記事では、「ブーミー問題を解決するまでに試したすべてのこと」について解説します。

ブーミーとは、低音域が強く出過ぎてモワモワしているような状態をいいます。

ブーミーな音の原因は…

原因はこのネジでした。

ネックとボディをつなぐジョイント部分のネジを少し締め込んでみたら、見事なまでに低域の鳴りがタイトになったのです。アンプを通さなくても、生音でハッキリわかるぐらいの変化がありました。

少しふくよかな低域が好みな人は、このネジを締めすぎないほうがよいかもしれません。サウンドの好みで多少加減するもののようです。

本当の原因はネックの反り…?

今にして思えば、ブーミーな音の本当の原因は「ネックの反り」だったのかもしれません。

ネックが順反りになればなるほど、ギターの音はふくよかなニュアンスになっていきます。反対に、ネックがストレートに近づくにつれ、音はタイトになっていきます。

ジョイントプレートのネジを締め込むことでブーミーな音が解消されたのは、ネジを締めることでネックの反り具合が変化したせいかもしれません。

当時の僕は、ネックの反り具合で音が大きく変わることを知りませんでした。(そもそも、自分でネックの反りを確認したり、修正したりすることができなかった)

かつての僕と同じようにブーミーな音で悩んでいる人は、まずはネックの反りを疑ってみるとよいかもしれません。

EQで削るより根本的な原因に目を向けるべき

実は低域のことで悩みはじめた当初、「エレキギターなんてそんなものかな…」とか、「DAW側のEQで削ればいいか…」と考えていました。

ですが、「EQ処理などまったくしていない」と言う人が、低域の引き締まったクリアーな歪みサウンドを奏でているのを聞いたとき、やはり自分の音には何か問題がある、と思うようになったのです。

EQで強引に削ったりしないと低域がタイトにならないなら、それは何かしらの問題が潜んでいる、と考えたほうがよいかもしれません。

ブーミーサウンドを解消するまでに試したこと

ここから先は、僕がこの問題を解決するまでに試したこと(無駄だったこと)を記しておきます。必要なら参考にしてください。

ピックアップのせい…?

自分のギターの音がブーミー気味だと感じ始めて真っ先に思ったのが、「そもそも低域が強く出るピックアップなのでは?」ということでした。

ただ、問題のギターはフェンダー純正ピックアップを搭載したテレキャスターだったので、その可能性は低いと考えました。フェンダー純正のピックアップ、しかもテレキャスターで最初からブーミー寄りなサウンドにセットアップされているなど、どうしても考えにくかったのです。

ピックアップ交換は最後の手段と考え、その前にほかの部分を検証していくことにしました。

アンプシミュレーター内での検証

最初に試したのは、DAWで使っていたアンプシミュレーターのセッティングです。

当時、問題のギターのほかにも何本かギターを所有していましたが、ほかのギターを使ってもなんとなくブーミーな感じがしていたので、自分の音作りに問題があるのかもしれない、と思ったのです。

まずはソフトウェアのなかでいろいろと試すことから始めました。

キャビネットモデルを替えたら…?

とりあえず、アンプモデルをマーシャルJCM800などに固定し、キャビネットだけを別のモデルにどんどん切り替えていく、といった方法で音の出方の変化をチェックしました。

アンプヘッドが同じでも、キャビネットが変わると全体的な音の印象や低域の主張具合は大きく変わります。試したキャビのなかには、多少低域がタイトになったと感じるものもありましたが、ほとんどのキャビネットモデルで低音が出すぎているように感じたので、やはりキャビネットの問題ではないだろうと判断しました。

マイクモデルを替えたら…?

アンプシミュレーターの多くは、アンプに立てるマイクの種類を切り替えることができます。

選ぶマイクによって音の印象が大きく変わるのは事実ですが、レコーディングなどでド定番の「SHURE SM57」をモデリングしたマイクでブーミーな音になっていたため、マイクの問題でもないだろうと判断しました。

マイキングのポジションを替えたら…?

続いて、マイキングのポジションを変えて音の変化を検証してみました。

多くのアンプシミュレーターは、アンプの前に立てるマイクのポジションを調整することができ、ここを調整するだけでも音は大きく変化します。

スピーカーの中心(センターキャップ)にマイクを近づけると高域の目立った音になり、逆にスピーカの端の部分(エッジ)に近づけると少しマイルドな音になります。

センターキャップのど真ん中をねらうマイキングでそれなりにタイトな低域になった気がしたのですが、エッジ付近にマイクを立ててもクリアーな音を出している人をたくさん見かけたため、やはりマイキングポジションのせいでもないと判断しました。

オンマイクとオフマイクのバランス調整をしたら…?

シミュレーターによっては、2本のマイクを組み合わせた音作りができるようになっています。

1本はオンマイク(アンプに近づける)、もう1本はオフマイク(アンプから離す)にして、オンマイクのほうをメインに、オフマイクのほうは隠し味的にミックスするのがよくある手法です。

これら2本のオンマイク・オフマイクの混ぜ具合も可能な限り試したのですが、ブーミーな音がクリアーな音になるほどの変化は起こらないと感じました。

実機アンプでのチェック

シミュレーターでさんざんテストした後、実機のアンプでもテストしてみることにしました。

実機アンプから音を出すと、壁の反射や残響などをより強く感じるので少し分かりづらかったのですが、やはり実機アンプでもブーミーっぽさを感じました。

自分と同じアンプ、エフェクトなし、というセッティングで引き締まった低音を出している人を何人か見かけたこともあり、やはりブーミーな音の原因はアンプやシミュレーターではなく、ギター側にあると確信しました。

ピックアップの高さ調整

ギター側の問題だと確信したあと、最初に睨んだのはピックアップの高さです。

ピックアップの高さは一般的といわれる範囲内だったのですが、低音弦側だけ高さを下げたらどうだろうと思い試してみました。

結果、低音弦の音量が少し下がるものの、モヤモヤっとしたブーミーな印象はそのままな感じで、問題の解決には至りませんでした。

弦のゲージを細いものに変更

当時の僕は、弦のゲージを「09~46」にしていましたが、これを「09~42」に変えてみたらどうだろうと思い試してみました。

結果、低音の印象がかなり変わったように感じましたが、ブーミーさを残したまま少しだけ低音が弱まったような感じで、根本的な解決には至りませんでした。

シールドを別のものに変更

可能性は低いと思いましたが、一応シールドを変えてテストしてみました。

シールドが変わると僅かな音の違いはあるのですが、ブーミーになる、ならない、というほどの大きな変化は当然ありませんでした。

パーツのネジを締める

ここまでいろいろ試したあと、ギターの随所にあるネジのゆるみが音にも影響するという話を聞き、試してみることにしました。

「もしかしたら…」とジョイント部分に目をつけてネジを締め込んでみたところ、それがビンゴだったというわけです。

おわりに

以上、ブーミーな音を解消するために試したすべてのことについて解説しました。

あとになって考えれば単純なことでしたが、この問題を解決するまでに膨大な時間を費やしてしまった気がします。

ブーミーな音の原因といっても人それぞれだとは思いますが、ここに書いたことが何かしらのヒントになればと思います。

この記事を書いた人
なかがわ
なかがわ

ギターを弾いたり、DAWで曲を作ったりします。ベース、打ち込み、REC&ミキシング、あとたまに歌も。今まで結構な時間を音楽に費やしてきたので、少しは皆さんのお役に立てるかも、と思いブログを書いています。ゲームやマンガも好きですが、必死で自重しています。

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