ギターの弦がすぐ錆びるのをなんとかしたい!簡単にできるサビ対策とは?

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あっ、もう弦が錆びてきてる…

つい先日に弦交換したばかりなのに、夢中で練習していたらもうサビが…。

こんな経験、ギタリストなら誰でも一度はあるでしょう。

弦が錆びてしまうと、音のハリやツヤのようなものがなくなり、錆びすぎるとチューニングも合わず、手触りも最悪になってしまいます。

とはいえ、ギターの弦もタダではないし、交換するのに時間もかかります。そこがギタリストにとって頭の痛いポイントでしょう。

この記事では、「弦のサビ対策」について解説します。

弦のサビを食い止めるには?

弦(=鉄)のサビは、「酸素」と「水分」が作用することによって引き起こされます。

つまり、これらの要素を遠ざけることができれば、サビの進行を食い止めることができるのです。

以下、考えられる策を順に見ていきましょう。

特殊な加工がされた弦を使う

錆びにくいよう特殊な加工が施された弦をつかえば、サビの進みを驚くほど食い止めることが可能になります。

代表的なのが「Elixir (エリクサー)」です。

エリクサーの巻き弦は、外側がコーティングされているため、サビの要因となる酸素や水分をブロックすることができます。プレーン弦のほうはコーティングされていませんが、「アンチラスト」という特殊な加工によって、サビの進行をブロックするような作りになっています。

これらの技術はとても素晴らしく、それまでサビに悩んでいたことが馬鹿らしくなってしまうほどです。

下の写真は、エリクサー「NANOWEB」を張ってから1か月ほど経過した様子です。(夏場で26~30℃の環境、50~100時間ほど使用)

自分の場合、酷ければ2日ほどでプレーン弦が黒ずんでしまうのですが、エリクサー弦は1か月たっても隅から隅までピカピカのままで、わずかな黒ずみすら確認できません。

サビという視点だけで考えれば、エリクサーの効果に不満をもつ人などほとんどいないでしょう。それほど大きな効果があります。

ただし、注意すべき点もいくつかあるので確認しておきましょう。

  • コーティングされた弦の触り心地は好みが分かれる
  • 一般的な弦と比べて音色がやや大人しい傾向
  • 値段がかなり高い

触り心地や音色に関しては好みが分かれるかもしれません。ただ、エリクサーにもいくつかの種類があり、それによって触り心地や音色はだいぶ変わってきます。なかにはノンコーティング弦に近いものもあるので、人によっては何も気にならないかもしれません。

値段に関しては、圧倒的に長寿命なことを考えればむしろ安いと言えるはず。好みに合うか分からない段階でまとめ買いなどしなければ、あまり問題はないでしょう。

エレキ用のエリクサー弦には3種類のタイプがありますが、触り心地や音色的にノンコーティング弦に最も近いのが「OPTIWEB」(緑色のパッケージ)です。

アコギ用のエリクサー弦にも3種類のタイプがありますが、一般的なアコギ弦に近いのは「NANOWEB 80/20 Bronze」です。

エリクサーについては、別の記事で詳しく解説しています。興味がある人は参照してください。

弦潤滑剤を使う

弦潤滑剤(=指板潤滑剤)を塗布することも、弦の寿命をのばすことに繋がります。

弦潤滑剤とは、弦と指との摩擦抵抗を減らしてスムーズなポジション移動を可能にするためのもの、簡単に言えば、「弦の滑りをよくするもの」です。

意外に思う人もいるかもしれませんが、この弦潤滑剤には弦を長持ちさせる効果もあるのです。潤滑剤を使うと滑りがよくなるのは、弦の表面が薄くコーティングされるからなのですが、このコーティングが弦のサビを遅らせることにも一役買っているわけです。

弦潤滑剤には、スプレー式のものと、ハケのようなもので直接塗るタイプのものがあります。スプレー式は手軽ですが、周囲に飛び散ってしまうことを理解したうえで使用しましょう。

スプレー潤滑剤を指板に直接吹きつけると木が傷んでしまうなど、ギターそのものに悪影響がある、との見解もあります。気になる人は弦の下にクロスを挟んだ状態で使用するとよいでしょう。

昔、修理に出したギターが返ってきたとき、いつもと同じ弦なのに妙に長持ちして驚いたことがあります。普段との違いはただひとつ、弦に潤滑剤がついていたことです。

手汗に気をつかう

弦のサビを促進するいちばんの要因は、おそらく「手汗」でしょう。手汗に少しでも配慮をすれば、大きな効果こそ期待できないものの、多少は弦が錆びるのを遅らせることができます。

まめに弦を拭く

練習後はもちろんですが、練習中でも気になったら弦を拭く習慣をつけるとよいでしょう。弦を拭くときは表面だけでなく、弦の裏側もしっかり拭くようにすると効果的です。

フェルナンデスのクロスは毛羽立ちが少なく使いやすいので、僕も愛用しています。

弦や指板を拭く用と、ボディなどを拭く用とでクロスは別々にすることをおすすめします。(サビが付着したクロスでボディを拭くのを避けるため)

まめに手を洗う

夏場など手に汗をかきやすい時期は、弦が錆びるのも早くなりがちです。まめに手を洗うことができそうなら、意識して手を洗うとよいでしょう。

手を洗ったあとに練習を再開するなら、もちろんその手をよく拭きしましょう。

冷房を入れて気温・湿度を下げる

気温が高く、湿度も高い環境下では、必然的に手汗もかきやすくなります。冷房を入れて気温や湿度を下げることができれば、手汗の量も少なくなります。

錆びるものだと割りきってしまうのも手

弦なんてどうせ錆びるんだし、気にしてもしょうがない!

そう割りきって、別のところに目を向けるのもひとつのアイデアです。たとえば、弦のコストや交換の手間を軽減することも、一種の対策といえるでしょう。

安物の弦を使う

安価な弦を使って、錆びたら気兼ねなく交換していくのも賢い方法かもしれません。

夏の暑い時期など、何日か集中的に練習するなら安価な弦を張り、レコーディングなど重要なときには別の弦を張る、といった使い分けもアリでしょう。

「PLAYTECH(プレイテック)」は、大手楽器通販サイト「サウンドハウス」のオリジナルブランドです。

ストリングワインダーで弦交換の手間を減らす

弦交換にはどうしても時間がかかりますが、その時間を少し短縮してくれるのが、「ストリングワインダー」です。

弦を巻いたり緩めたりするスピードが上がるため、交換作業にかかる時間を少し短縮することができます。

アルトベンリー(=あると便利)というユニークな名称で呼ばれることもあります。

サビがギターに移ってしまう前に弦交換を!

完全に錆びてしまった弦をそのまま使い続けると、ギター本体にサビが移ってしまうので、そうなる前には弦を交換するように心がけましょう。

少し錆びているくらいなら平気だと思いますが、サビのカスのようなものが弦に付着するくらい錆びてしまったら、早めに弦を交換するべきです。

おわりに

弦のサビ対策について解説しました。

正直なところ、絶大な効果を期待するなら、コーティング弦を使う以外に方法はありません。まだコーティング弦を試したことがない人は、一度だけでも試してみることをおすすめします。

この記事を書いた人
なかがわ
なかがわ

ギターを弾いたり、DAWで曲を作ったりします。ベース、打ち込み、REC&ミキシング、あとたまに歌も。今まで結構な時間を音楽に費やしてきたので、少しは皆さんのお役に立てるかも、と思いブログを書いています。ゲームやマンガも好きですが、必死で自重しています。

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