パソコンを使用する際、標準的に使われる「マウス」。
手に収まるほど小さく、なんてことのないものですが、そのマウスが手首や腕への負担となり、痛みを引き起こすこともあるのです。
この記事では、マウスによって手首や腕が痛くなる理由と、負担の少ないマウスについて解説します。
マウスとの相性を軽視してはいけない
会社での仕事、家での趣味など、毎日長時間パソコンを使う人は、自分の体とマウスとの相性を軽視してはいけません。
自分に合わないマウスを使っていると、手首や腕の筋肉に無理をさせることになります。それが長時間、長期間続くことで、やがては痛みにまで発展してしまうのです。
マウスの移動やクリック、ホイールの回転など、ごく普通の操作でも手首や腕にダルさを感じる場合、そのマウスは自分の体に合っていない可能性があるため要注意です。
手首や腕に負担のかかりやすいマウスとは…?
マウスにはさまざまな形状があります。昔ながらのオーソドックスなものから、不思議なかたちをしたものまで、昨今は多くのものが取り揃えられています。
では、どんなマウスだと手首や腕に負担がかかりやすいのでしょうか?具体的に見ていきましょう。
左右対称のマウスは負担が掛かりやすい
マウス全体の形状が左右対称になっているものは、体に負担がかかりやすいと言われています。
左右対称の形をしたマウスを使う場合、必然的に腕から手首をやや内側(親指側)にひねることになります。ひねり具合としては少しだけなのですが、この状態が長時間、しかも連日続くとなると、体にとってはそれなりの負担となってしまうのです。
とはいえ、その点は個人差も大きいでしょう。左右対称のマウスがストレスなく使えているなら、特に気にする必要はないと思います。
ホイールやサイドボタンの位置が合わないと負担になる
マウスホイールの位置がやや遠く感じたり、サイドボタン(戻る・進むボタン)の位置が手前すぎる 、または遠すぎると感じるマウスも、体にとってはあまりよくないでしょう。
マウスホイールが遠い場合、やや無理をして人差し指を伸ばさなければなりません。頻繁にホイール操作をしていると、何度も人差し指を伸ばすことになり、それが負担に繋がります。
親指で押すサイドボタンも同様です。戻るボタンを押すために親指を極端に曲げていたり、進むボタンを押すために親指をグッと伸ばしている場合、それなりに負担がかかることになります。
ホイールやボタンの位置については、「マウスをどんなふうに持っているか」によっても感じ方が大きく変わります。自分のマウスの持ち方をよく理解しておくことで、自分に合ったマウスを選びやすくなるはずです。
長時間作業にはエルゴノミクスデザインが◎
ここからは、手首や腕にあまり負担をかけないマウスについて考えていきましょう。
日々のオフィスワークはもちろん、DTMや動画編集のようなクリエイティブな作業でパソコンを長時間使う人は、「エルゴノミクスデザイン」のマウスを選択肢に入れるとよいでしょう。
エルゴノミクスデザインとは…?
エルゴノミクスデザインとは、手首や腕、関節など、人間の体の都合を考慮し、負担が少なくなるよう計算して作られた形状のことをいいます。
エルゴノミクスデザインのマウスは、正面から見るとやや傾斜した形になっているのが特徴です。人が自然と伸ばした手に、そのままフィットするようデザインされています。左右対称の形をしたマウスと違い、腕や手首を内側にひねる必要はありません。
ホイールやサイドボタンの位置も計算されていることが多く、スクロール操作を頻繁に行う人、サイドボタンをよく使う人にも向いています。
マウスの重さが気になる場合は…
現在のマウス市場は、ワイヤレスマウスが主流です。
ワイヤレスマウスは電池を必要とするため、どうしても重量が重くなりがちです。場合によっては、マウス移動時に妙な引っかかりを感じてしまい、快適に操作できないこともあります。
ただ、以下のような施策で改善することも可能なので、気になる人は試してみてください。
抵抗の少ないマウスパッドを使う
マウスの下に敷く「マウスパッド」には、「摩擦抵抗が少ないもの」も存在します。
摩擦抵抗の少ないマウスパッドを使うと、ギシギシと机に引っかかっていたようなマウスすらも、なめらかに動かすことが可能になります。
たとえば、パワーサポートの「エアーパッドプロ」は、フライパンの表面のようなザラッとした手触りで摩擦抵抗が少なく、重いマウスもスルスルと動くようになります。
あまりにもスルスル動くため、クリック時にカーソルがブレてしまうなど、それまでと真逆のことで悩むことになる可能性があります…。笑
電池を抜く
マウスの中には電池を2本必要とするものがありますが、このうちの1本を抜いても正常に動作する場合があります。(ロジクールのマウスなど)
2本の電池を1本減らすだけでも、かなりの軽量化になります。可能ならば試してみてください。
おわりに
マウスによって手首や腕が痛くなる理由と、負担の少ないマウスについて解説しました。
マウスの好みは人それぞれですが、自分に合わないマウスというものは確かに存在します。いま使っているマウスに少しでも違和感がある人は、今回の記事を参考にしつつ、負担の少ないマウスを探してみてください。