ゲーミングマウスG304はDTMや事務作業にも向いているのか?3か月テストした結果・・・

DTM / DAW

「ゲーミングマウスは一般的な事務作業やDTMにも向いている」

そんな意見をちらほらと目にし、以前から気になっていたゲーミングマウス。

長年愛用していたマウスがそろそろ潮時かなぁと思っていたので、どうせならと思いゲーミングマウスを試してみることにしました。

僕が買ったのはロジクールのG304というゲーミングマウス。

3か月ほど使って感じたことをまとめてみようと思います。

とにかく使いづらいマウスだった・・・

一般的な事務にも向いている、とそこそこ評判だったG304。

使ってみた最初の印象は、

微妙だな・・

・・でした。3か月ほど使用しましたが、その印象が覆ることもなく・・・。

以下、もう少し詳しく述べていきます。

形状的に疲れやすい

G304はシンプルな左右対称のデザインになっていて、人間の体の都合を考慮して作られたエルゴノミクスデザインのような要素は一切ありません。

左右対称で見た目はきれいだが・・・。

そのため、連日かつ長時間の使用で手首や腕の負担を感じる人もいるかもしれません。

僕は毎日かなり長い時間パソコンを使用しています。なんとなく持ちづらいな・・と思いながらもこのマウスを使い続けてみたのですが、2か月ほどで腕の負担を感じるようになり、やがて手首~腕のあたりが痛むようになってしまいました・・・。

マウスホイールが固い

一般的なマウスホイールと比べて、かなりしっかりとした手応えがあります。

ややゴツい印象のホイール。

コロコロ、カラカラといった軽い感触ではなく、ガシッ、ガシッとした感触で、頻繁にスクロール操作をしていると人差し指にダルさを感じることがありました。

ゲーム用途ではこのほうがいいのかもしれませんが、一般的な用途やDAWの操作には不向きだと思いました。

つまみ持ちに最適・・?

つまみ持ちに最適という声をいたるところで見聞きしたのですが、実際に使ってみると、そうは感じませんでした。

マウスに手のひらを被せるようにする持ち方を「かぶせ持ち」、指先のほうで制御するような持ち方を「つまみ持ち」といいます。

マウスホイールが遠い

つまみ持ち気味の自分としては、マウスホイールの位置が少し遠く感じました。

もう少し手前にあればよかったが・・・。

ホイール操作のためにはいちいち人差し指を伸ばすようにしなければならず、先述したホイールの固さもあって、決して快適とはいえませんでした。

マウスホイールの遠さが手首や腕の負担にも繋がっていたと感じています。

サイドボタンの位置が悪い

自分のつまみ持ちスタイルだと、サイドにある「進むボタン」が遠く感じました。

自分にとって自然に押せる位置ではなかった。

少し無理をしないと押せない感じで、進むボタンの押しやすさを優先すると今度は戻るボタンが手前すぎて押しづらくなり、とても使いにくいと感じました。

サイドボタンの都合で親指に無理をさせたことも、手首や腕の負担に繋がっていたように感じています。

右クリックボタンを誤射してしまう

ホイールに指を伸ばす瞬間や、サイドボタンに指を伸ばす瞬間など、ほんのちょっとしたことで、つい右クリックボタンを押してしまうことが何度もありました。

今まで使用していたマウスではこのようなことは一切なかったので、このマウス特有のバランスによるものだと思っています。

中指を少し右にずらしたり、あるいは気持ち浮かせるようにしたり、慣れで解決できないかを試みてみましたが、それでも誤クリックは多発してしまい、かなりのストレスでした。

中指に気を使いながらの使用が、手首や腕の負担にも繋がっていたように思います。

細かい設定も結局は「いらない」

DPI感度やレポートレートなど、細かい設定ができるのもG304の魅力のひとつでした。

G304の設定画面。いろいろ設定できるのでゲーマーにはよいかもしれない。

ただ、ゲーム以外の一般的な使用において、これらの設定はどれもオーバースペック的なものであり、簡単に言えば特に必要のないものでした。

DPI感度の切り替えは必要ない

G304はマウス中央のボタンを押すことで、あらかじめ設定しておいた感度に順次切り替えができる仕様になっています。

このボタンを押すたびに、感度が順番に切り替わる。
感度は好きなように登録しておける。

感度を低くすると、マウスを大きく動かしてもカーソルはあまり動きません。逆に感度を高くすると、わずかな動きでもカーソルが大きく動くようになります。

DTMや事務作業、ブラウジングなど、状況によって感度を使い分けできたら便利かな、とも思ったのですが、実際には感度を切り替えると使いづらくなるだけでした。

一般的な使用の場合、自分にとってベストな感度を一度見つけたなら、その感度から切り替える必要はないと思います。

レポートレート設定も一般ユーザーには不要

1秒間のあいだにマウスの移動をどれだけ細かく読み取るかを「レポートレート」といいます。

G304はこのレポートレートも設定できるのですが、これもDTMや一般用途には不要なものでした。

最大値は1000。低い値にするとカーソルの動きが少し粗くなる。

レポートレートの値を下げていくと、マウスカーソルの動きが粗くなり、マウスを少し移動しただけでカーソルが大きく動くようになります。DPI感度の設定とは少しニュアンスが違うのですが、似たようなものとイメージしてもらえればよいと思います。

つまり、感度設定のほかにもうひとつの感度設定があるようなものなのです。これは一般的なユーザーにとっては分かりづらく、設定しづらいはずです。

ちなみに、電池を長持ちさせるための「省エネモード」にすると、レポートレートが強制的に最低値の125になるのですが、最低値だとカーソルの動きが少し粗くて扱いづらい、という印象をうけました。

良いところもあったが・・・

ここまで悪い点ばかりを書きましたが、もちろん良いと感じる部分もありました。

無駄のないシンプルな見た目

全体的に無駄のないシンプルな見た目で、とても気に入っていました。少し使いにくいと思っても3か月使い続けた理由は、見た目が気に入っていたからです。

スッキリとしたデザインはとても良かったが・・・。

(結局、手首や腕への負担が大きすぎて3か月でギブアップでしたが・・・。)

ラバー未使用は好印象

ラバーを使用しないサラッとした質感はとても良いと思いました。

ラバーは使い続けるうちに劣化し、汚らしい見た目になるので好きではないのですが、このマウスはラバー仕様ではないので、きれいな見た目を維持できそうです。

電池を入れても比較的軽い

G304はワイヤレスマウスなので電池を入れる必要があるのですが、電池を入れても比較的軽いマウスだと思いました。

マウスパッドを敷かなくても軽快に操作できて、その点は気に入っていました。

左右非対称のマウスのよさを思い知った

G304を使うまでは、左右が非対称のマウスを長年使っていました。

なんでこんな変なカタチにするんだろう?左右対称にすればいいのに・・・。

ずっとそう思っていたので、今回は左右対称のG304を買ってみたのです。

ですが、結果的には左右非対称のマウスの素晴らしさを思い知ることとなりました。

前回の記事にも書いたように、左右が非対称なのは人間の体の都合を考えた結果であり、長時間作業しても疲れにくいようにデザインされているわけです。

マウスの形によって、こんなにも体への負担が変わるとは思いませんでした。

みなさんもマウス選びには充分ご注意を!

(今はロジクールの別マウスに買い替えて、快適なPCライフをおくることができています。笑)